無痛分娩の出産レポ~無痛分娩とは?メリットデメリット~
2017/12/28
最近、無痛分娩に関するニュースを目にする機会が多くなってきましたね。
私も、2015年に、第一子にあたる長女を無痛分娩で出産しているため、
なんだか他人事とは思えません”(-“”-)”
徐々に認知度が高まっているとはいえ、
まだまだ選択する人が少ない無痛分娩。
つい先日には、2016年度は出産全体の6%が
無痛分娩での出産であったと、
報道があったばかりです。
でも、関心のある女性は多いようで、
児童館などで無痛分娩の経験談などを話していると、
いつのまにか、知らないママさん達も輪に加わって
ふむふむと話を聞いてらっしゃることもよくあります。
そのメリットとデメリットを、実体験とともにまとめてみました。
なお、当方は素人が実体験に基づき感じたことを掲載しておりますので、
正しい医療情報が知りたい場合は、
検討している産院に直接お問い合わせされることをおすすめします。
そもそも、何故お産は痛いのか?
分娩は3つの段階に分けられます。
陣痛が始まってから子宮の出口が完全に開くまでを第Ⅰ期、
その後赤ちゃんが生まれるまでを第Ⅱ期、
胎盤が出てくるまでを第Ⅲ期といいます。
分娩第Ⅰ期には、子宮が収縮することや
子宮の出口が引き伸ばされることにより下腹部に痛みが生じます。
子宮の収縮や子宮出口が引き伸ばされることによる刺激は、
子宮周辺にある神経を介して背骨の中の神経(脊髄)にまとまって伝わります。
この刺激はさらに脊髄を上って脳に伝わり、そこで痛みとして感じられます。
分娩第Ⅱ期には、腟と外陰部が伸展し、
その刺激が腟や外陰部にある神経から脊髄、脳へと伝わって
下腹部から外陰部の痛みも感じるようになります。
これらさまざまな部位の痛みは
分娩第Ⅰ期から第Ⅱ期で突然変化するものではなく、
強さを増しながら徐々に変化していきます。
分娩第Ⅲ期は20分ほどで、通常はあまり痛みを感じません。
~「日本産科麻酔学会」HPより、抜粋~
私が実際にお産を体験したときも、
腰からおしりにかけて下の方に、
どんどん痛い部分が移動してきているのが分かりました。
なぜ無痛分娩なのに痛みが体感できたのかは、
また別記事にてご説明したいと思います(;^ω^)
無痛分娩ってなに?
その名の通り、
出産時の痛みをとる分娩方法なのですが、
ここで注意点が一つ。
全く痛みを感じずに
出産ができるわけではありません!(+o+)
「無痛」って名前、ちょっと誤解されやすいんですよね~
実際、私が利用した産院では、
初産婦さんは子宮口が5㎝以上開かないと麻酔が入れられなかったです。
そして、子宮口が中々開かないんだこれが!
ここで語りだすと永遠に終わらないため、
詳細は別記事に掲載しようと思いますが、
とにかく、最初から最後まで、
全く痛くなく出産できるということではない、ということです(;^ω^)
医療機関によっては、「和痛分娩」と呼ぶところもあるようですね。
個人的には、痛みを和らげるというこっちの名称の方がしっくりきますが、
特に、定義などの明確なガイドラインはなく、
どちらも使われる名称のようです。
無痛分娩で用いられる鎮痛方法
様々な方法があるようですが、最も代表的な方法は、
硬膜外麻酔でしょう。
私も、こちらの方法で無痛分娩を実施している産院で出産しました。
硬膜外腔という、背中の脊髄の近い場所に医療用麻酔を投与するものです。
私の生んだ産院では、
麻酔を投与する前に局所麻酔もして、
投与時の痛みを感じにくいようにしてくれました。
実際の手順は以下の通り。
(すでにちょっとうろ覚えですので、
間違えている部分があったらごめんなさいなのですが、
だいたいこんなもんだったと思います。)
まず、ベッドに横になり、
ひざをかかえてできるだけ背中を丸くして突き出すように指示されます。
生産期を迎えたお腹の大きい妊婦には大変キツイ体制なのですが、
硬膜外麻酔の成功の有無には、
如何にこの姿勢が安定して保てるかがかかわってくると聞き、
みんな必死でぎゅーっと小さく丸くなります。
局所麻酔の痛みは、一瞬チクッとするだけで終了。
そのあとすぐに硬膜外麻酔が少量投与されたのですが、
5秒くらい、ず~~~んと背中が重くなった感じでした。
何とも言えない感触でしたね(*_*;
背中のチューブは産後までずっと刺さったきりで、
ここから必要な時になったら麻酔を投与する、
といった感じでした。
ちなみに、投与時に背中が重くなるのを感じたのは最初だけで、
2回目には陣痛MAXの時に投与されたため、
全く背中の違和感は感じず。
一気に痛みがなくなり、それはもう天国のようでした(^◇^)
無痛分娩のメリット
なんといっても、出産時の痛みが軽減されることでしょう。
これによって、痛みに弱い方や陣痛を乗り切る自信のない方も(私のことですが…)、
安心して10カ月の妊娠生活をおくることができます。
また、体力も無痛分娩の場合は温存することができますので、
産後の回復も早いと言われています。
そして、陣痛中はどうしても痛みのあまり、
母体の呼吸が止まりがちになって、
赤ちゃんにおくる酸素が少なくなることがあるのですが、
無痛分娩の場合はその心配も少ないそうです。
加えて、出産の分娩第Ⅲ期、
赤ちゃんが下がってきていよいよ外の世界に出てくる際は、
「いきむ」という作業がお母さんには発生します。
お医者さんや助産師さんの指示に従ってその作業をしたり辞めたりするのですが、
痛みがないため、その指示を冷静に聞くことができました。
そして、多くの出産で発生する、会陰切開時の痛みや、
出産後縫う時の痛みも全く感じなかったです。
無痛分娩のデメリット
最大のデメリットは、
硬膜外麻酔のチューブを入れる際に生じる、
硬膜を針が貫いてしまうなどの不具合と、
麻酔そのものの副作用かと思います。
詳しくは、各医療機関の説明を聞いてほしいのですが、
私も、ここがネックで最初は無痛分娩の選択を躊躇しました。
でも、何か問題が生じた場合はすぐにリカバリーできるような
体制をとっている産院だったため、
思い切ってチャレンジしてみることにしたのです。
検討していた産院が、
出産する妊婦さんの90%以上が無痛分娩を選択する、
都内でも有数の無痛分娩で有名な産院だったのも、
私の選択を後押ししてくれました。
実際に出産するときも、
まずは少量の麻酔の投与から始まり、
しびれや吐き気等がないか、
看護師さんが数分おきにじっくりチェックしてくれましたよ。
このように、
無痛分娩を多く扱い、
医師や看護師の体制が手厚い病院を選ぶことは重要かと思います。
気になるのでしたら、
麻酔投与時、医師や看護師が
どれくらいついていてくれるのか、
医療機関に問い合わせてみるのもいいかと思いますよ。
又、通常のお産より費用がかかるのもデメリットですね。
私の産院では、通常の出産に加えて約10万円程
無痛分娩の方が費用が高かったです。
これを高いととるか、安いととるかは妊婦さん次第でしょうね。
以上、実体験に基づき、無痛分娩のメリットとデメリットをまとめてみました。
次回は、実際の出産の様子をレポートします!